「どんな人を採用したいですか?」
この質問に、すぐに答えられる経営者や採用担当者は意外と少ないです。
「優秀な人」「自走できる人」「カルチャーフィットする人」
こういった言葉は出てきます。でもそれを採用基準として使おうとすると、途端に手が止まります。
なぜ言語化が難しいのか。その理由を考えてみます。
理由①「優秀さ」は文脈に依存する
「優秀な人」という言葉は、一見わかりやすいようで実は非常に文脈依存的です。
大企業で優秀だった人がスタートアップで活躍するとは限りません。前職で高い成果を出していた人が、自社のカルチャーになじめないこともあります。
「優秀さ」は絶対的な基準ではなく、「自社の文脈における優秀さ」です。その文脈を言語化しなければ、採用基準にはなりません。
理由②「活躍している人の共通点」が見えていない
採用基準を言語化するには、「自社で活躍している人はどんな人か」を分析することが出発点になります。
でも多くの企業では、この分析がされていません。「なんとなく合う・合わない」という感覚はあっても、それを言葉にしたことがない。
感覚を言語化するのは難しい作業です。特に創業メンバーが採用を担っている場合、「自分たちと同じような人」というイメージはあっても、それを他者に説明できる言葉を持っていないことが多いです。
理由③「言語化できても採用実務で機能しない」
言語化の難しさはもう一つあります。それは「言語化できても採用実務で機能しない」という問題です。
たとえば「主体性がある人」という基準を決めたとします。でも面接でどんな質問をすれば主体性が測れるのか、どんな回答であれば主体性があると判断できるのか、まで落とし込まないと基準として機能しません。
抽象的な言葉で止まってしまうと、面接官によって解釈が変わり、結局評価がバラバラになります。
採用実務で機能する言語化のフレームワーク
では採用基準をどう言語化すればいいのか。採用実務で使いやすいフレームワークを紹介します。
ステップ1:活躍している社員を3人思い浮かべる
まず自社で「この人は本当に合っている」と感じる社員を3人思い浮かべます。スキルではなく、働き方・姿勢・価値観の観点で選んでください。
ステップ2:その人たちの共通点を書き出す
3人に共通している行動・姿勢・価値観を書き出します。「締め切りを自分で設定して動く」「不明点をそのままにしない」「失敗を隠さず共有する」など、具体的な行動レベルで書くのがポイントです。
ステップ3:逆に「合わなかった人」の特徴も書き出す
「活躍した人」だけでなく、「入社後にミスマッチだった人」の特徴も書き出します。採用基準は「合う人を採る」だけでなく「合わない人を採らない」という視点も重要です。
ステップ4:面接での確認方法を決める
書き出した特徴を、面接でどう確認するかを決めます。「過去の経験を聞く」「具体的なシナリオを提示して反応を見る」など、測定可能な形に落とし込みます。
言語化は一度やれば終わりではない
採用基準の言語化は、一度やれば完成するものではありません。
採用活動を続けるなかで「この人は合うと思ったけど違った」「逆にこういう人が活躍した」という経験が積み重なります。その経験をフィードバックしながら、基準を継続的に磨いていくことが重要です。
データが蓄積されるほど採用基準が洗練される。これが採用OSの設計思想でもあります。
採用基準の言語化に取り組んでいる方は、まずステップ1から始めてみてください。思っているより多くの「気づき」が得られるはずです。
採用OSでは、採用基準の言語化から運用まで一貫してサポートしています。
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